タフでラギッドな本格派。<br>新たなアウトドアウェア<br>「TAKE & SONS」の奥深さ

タフでラギッドな本格派。
新たなアウトドアウェア
「TAKE & SONS」の奥深さ

数あるカジュアルトレンドの中でも、今夏特に注目なのがアウトドアテイスト。今回取り上げる「TAKE & SONS(テイク アンド サンズ)」は、本格的なデザインでファッション上級者を中心に話題を集めるブランド。自身も実際にハンティングを行っているというデザイナーの山沢さんにその魅力を語っていただいた。

タフな素材に、機能的なディテール。男心くすぐるラギッドなアイテムで、人気を博す「TAKE & SONS」。今季で3シーズン目の新規ブランドながら、着実にファンを増やし、都内のセレクトショップを始め、アウトドア専門のショップでも高い人気を誇っている。

今回は立ち上げ当初から買い付けを行なっているバイヤー岡部が聞き手となって、デザイナーの山沢岳史さんと対談を敢行。デザインアプローチや、ハンティングについての話など、ざっくばらんに語っていただいた。

岡部(以下、敬称略):「今季で3シーズン目となりますね。シップスでは最初のシーズンから買い付けていて、セールスも好調です。とはいえ初めて名前を聞く読者もいらっしゃるかと思いますので、まずはブランド立ち上げの経緯から教えてください」

山沢:「まず経歴的な部分からお話しますと、文化服装学院を卒業後、パリに渡り、とあるレディースのメゾンブランドで”修行”させていただきました。日本に戻ってきてからはフリーランスのデザイナーとしていくつかお仕事をいただいていたんですが、ゆくゆくは自分のブランドで勝負したいとずっと思っていたんです。その中で、たまたまラギッドで男らしいブランドのアイテム作りに携わることができて、”ヘビーデューティ”なアイテムの良さに惹かれていきました。そのブランドがなくってしまってから、自分でやってみようかなと」

岡部:「”ヘビーデューティ”というワードが出ましたが、ブランドのテーマもその辺りを意識していますよね」

「男の人が着るからこそかっこいい服って、やっぱりあると思うんです。今、モードの流れのひとつとして”ジェンダーレス”というのもありますが、普遍的な男らしさという部分はとくに大事にしているところです。ブランドの根幹には”ヘビーデューティ”や”ラギッド”がテーマとしてあります。そして、それをいかに現代的なムードとミックスするか。個々人のライフスタイルに寄り添うアイテムでいながら、街着としてもカッコよく着られる。そんなアイテム作りを目指しています」

岡部:「実際に山沢さんが山に入ってハンティングを行なっているというのもリアリティというか説得力に繋がっていると思います」

山沢:「実はブランドの立ち上げ前から、狩猟などの専門誌で特集してもらったりしていました。自分が実際に猟銃を持って山にこもったり、渓流釣りを行ううえで、ここにポケットがあると釣り針が取りやすくて便利だなとか、冬は服を着込むから前合わせのスナップは身幅を段階的に広げられるようにしようとか、そういった実用的な部分のアイディアはフィールドでの活動がベースになっていますね」

ボディ全面にポケットが配されたジャケット。濃いオリーブの色みや、ブラックで塗装されたメタルボタンなど、男らしさを随所に感じる仕上がり。キャンプの時には、ライターや火吹き棒など焚き火アイテムをいれるのにも役立ちそう。

ジャケット ¥58,000(+tax)/ TAKE & SONS

右肩にガンパッチと呼ばれる、当て布を施した本格ハンティング仕様のベスト。前合わせはテープにスナップボタンをつけることでサイズアジャスト可能に。ショルダーの幅を狭く設定することで腕まわりの動きやすさに配慮。

ベスト ¥26,000(+tax) / TAKE & SONS

岡部:「今季シップスでは、今はなき名門『ウイルス&ガイガー』のサファリジャケットを復刻しています。生地からディテール、縫製までこだわっていただいたのですが、これは山沢さんに監修をお願いしました」

山沢:「デザインディテールは当時のままですが、サイジングなどは今の空気感を取り入れています。仕立てもテーラードを意識して、適度に緊張感をもたせています。ジャケット感覚で着ていただけるアイテムに仕上がったかなと思います」

岡部:「『TAKE & SONS』の魅力は徹底的な細部の作り込みにあると思います。気の利いた機能的なディテールがあるからこそ、男らしい無骨な魅力も増すのではないかと」

山沢:「通常のサファリジャケットって、おそらく40パーツくらいで作られていると思うのですが、『TAKE & SONS』のジャケットでは90あまりのパーツ数に上ることもあります。基本的には日本の工場がメインなのですが、前述のアイテムなどは日本の工場では作るのが難しいので、中国の工房(アトリエメイドと呼ばれる特別な工房)にお願いしているものもあります。そこは妥協せずに、自分の作りたいものを追求しています」

岡部:「もうひとつシップスでは、シャツとパンツを別注しています。これも細かいところを語り出せばキリがないのですが、例えば、ショルダー背面部分。生地のバイアスの向きが肩甲骨に馴染むように、左右対称にしているんです。体の動きに追従するような仕立てなどは服の成り立ちを知っている山沢さんだからできることかなと思います」

オフィサーカラーとも呼ばれる襟型を採用したシャツは、リップストップコットン素材で、ガシガシ使えば使うほど魅力が増す。パンツは腰元にドローコードがつきイージーにはけるのがうれしい。膝の当て布もラギッドなムード。

シャツ ¥24000(+tax) / TAKE & SONS × SHIPS、パンツ ¥26,000(+tax) / TAKE & SONS × SHIPS

ボディの左下にワンポケットのアクセントを効かせた。こういった普遍的なボタンダウンシャツにも、どこかで機能的な側面を感じられるのがここならでは。身幅は程よくタイトな作りで、シャツ一枚で過ごすこれからの季節にもってこい。

シャツ ¥21,000(+tax) / TAKE & SONS

オフィサーカラーとも呼ばれる襟型を採用したシャツは、リップストップコットン素材で、ガシガシ使えば使うほど魅力が増す。パンツは腰元にドローコードがつきイージーにはけるのがうれしい。膝の当て布もラギッドなムード。

シャツ ¥24000(+tax) / TAKE & SONS × SHIPS、パンツ ¥26,000(+tax) / TAKE & SONS × SHIPS

岡部:「また、フィッシングベストなんかは、例えばスウェットパーカと合わせてストリートっぽく着るのも面白そうです。機能的なディテールというのは男性服にまつわる普遍的な魅力のひとつですので、さまざまなテイストのスタイルとミックスして着ると、着こなしの幅も広がりますよね」

山沢:「アウトドアを生活の中心に据えるような方も増えて来ています。ハンティングや渓流釣りなどを行う方にはもちろん、キャンプウェアとして着用していただくのもうれしいです。ですがもちろん街着として、ファッションとしても自由に楽しんでもらいたい。『TAKE & SONS』が男らしさを改めて感じていただけるひとつのきっかけになれば本望です」

山沢岳史 Takeshi Yamasawa
TAKE & SONSデザイナー

文化服装学院を卒業後、渡仏。帰国後、今はなき「ラギッドミュージアム」のオリジナルブランドを手がけるなど、フリーランスのデザイナーとして活躍。2016年に「TAKE & SONS」を立ち上げる。自身も「猟友会」に所属し、ハンティングや渓流釣りを行い、自然が身近にあるライフスタイルを送っている。