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音SHIPS -注目アーティストの友だち巡り・LASTorder編-

音SHIPS
-注目アーティストの友だち巡り・LASTorder編-

いま巷を賑わせている若手トラックメーカーを数珠つなぎにしていく新企画の第3弾! 今回は、[.que]さんからの紹介でLASTorder(ラストオーダー)さんが登場。泡が浮かんでは消えていくような、美しくも儚く、それでいて華やかなサウンド。ときに叙情系とも言われる独自の楽曲が生まれた背景や、その制作方法など、興味深いお話をいろいろと伺いました。

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小学生の頃から無意識的にアタマのなかで作曲をしていた

――.queさんからのご紹介ということで、今日はよろしくお願いします! まずは、.queさんとの出会いから教えてください。

ラストオーダー もともとは僕が[.que]さんのリスナーで、ツイッターをフォローしたりして3年前くらいから繋がっていたんですけど。初めて会ったのは、2013年10月にあった知り合いのリリースパーティですね。

――ラストオーダーさんは4歳くらいからピアノを習われていたんですよね? 父親の機材でもよく遊んでいたようですが、音楽をやられていた方なんですか。

ラストオーダー バンドをやっていたくらいですけど、ギターやシンセとかが置いてあったので子供の頃からそれを借りて弾いたりとかしてました。

――そうすると、音楽的にも父親の影響を受けている感じですか。

ラストオーダー それはまったくないですね。父は父で好きなCDをいろいろ持っていましたけど、一緒に聴こうとかはなくて。小学生のときから自分の好きなJ-POPを聴いていました。浜崎あゆみと宇多田ヒカルのアルバムが同時発売で話題になったのが小学校2年生で、買いに行ったりしましたよ。

――でも、小2で自分の好きな音楽がちゃんとあるって、周りの友だちとはちょっと違う感じですよね。

ラストオーダー そうですね。その頃は友だちにJ-POP歌手の名前を言っても興味なさそうで。僕がテレビっ子だったせいか、一番最初に買ってもらったCDは、ポケビ(ポケットビスケッツ)の『カラフル』ってアルバムで。それが小1か幼稚園くらいですね。

――ピアノは自分から習いに行ったんですか。

ラストオーダー 小さい頃におもちゃのピアノで『キラキラ星』とかを弾いていたみたいで、それを見て親が通わせた感じですね。中3くらいまでやってましたけど、さぼりがちになってフェードアウト気味にやめました。

――そこからDTMで曲を作るようになったきっかけは。

ラストオーダー 小学生のときから、頭のなかで歌を作るのは無意識でやっていて。いわゆるDTMみたいな感じで作り始めたのは、高校2年生の後半くらい。その頃はアブストラクトヒップホップが好きで。もともとピアノをやっていたので、逆にサンプリングとかが楽しくて没頭していきました。

高校時代まで音楽はひとりで楽しむものだと思っていました

――プレフューズ73が好きだったんですよね? そこからいまの感じになったのはいつ頃ですか。

ラストオーダー 1stの『Bliss in the loss』は、19歳までに作ったものを集めたアルバムなんですけど。収録曲はDTMを始めた頃と同じ気持ちというか、好奇心のまま完成形も見えずに作ったのが多いんです。その後、音感的なものとかメロディ感みたいのを意識しつつ、これまでやってきたものを取り入れたのが2ndの『Allure』。でも、リスナーはその違いを感じないかもしれないですね。

――日本人ラッパー、Shing02さんのリミックスで話題になったのが17歳で。その頃は音楽の話が合う仲間も増えていましたか。

ラストオーダー いや、高校時代は友だちと音楽の話をしなかったですね。家でひとりで楽しむものって感じで。友だちとは共有しないものっていうか。

――密かな楽しみだったんですね。ということは、主に音楽仲間はネットのつながりだったり。

ラストオーダー 同年代でネットレーベルから出している人も多いんですけど、僕はあんまり関わるタイミングもなくて。みんなクラブミュージックなので、同じ畑ではない感じもしていて。

――でも、ネットレーベル世代のアーティストは多いですよね。みんな横につながっている感じがして。関東と関西をつなげているのが、metomeくんなのかなって。

ラストオーダー 確かにmetomeさんはキーマンですね。人柄もいいし、僕も自然に仲良くなりましたから。metomeさんが関東来るときは、朝まで一緒にサイゼリアにいたり。Seihoさんも最近はよく東京にいますしね、この前は一緒に中華街へ行きました。

――そういう横のつながりが面白いし、いいなぁと思うんですけど。

ラストオーダー 関西はそういう雰囲気なんですけど、関東では同じ歳くらいの人が集まることがないんですよね。僕は神奈川県ですけど、仲のいいトラックメーカーは東京が多くて、みんな都会的なことしてるんですよ。パンケーキ食べたり?

――アハハハ。でも、関西チームが特別な雰囲気っていう感じもしますよね。

ラストオーダー お酒もタバコもやらないクリーンな人たちが、朝までサイゼリアで音楽の話をしているらしいんですけど。そういうのはちょっと羨ましかったりもしますね。僕は基本的に地元の友だちと遊んでいて、近所にある朝までやっているドトールで7時間とか喋ってたり。夏はセブンイレブンの裏で主に過ごしていて、音楽の話もほとんどしないですね。逆に、自分の音楽の話をされるとイヤなんですよ。仲のいい友だちは僕の曲を聴いてもピンと来ないみたいで、眠くなるとか言われますね。

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明るく踊れるような曲は作った試しがなくて

――地元では普通の大学生なんですね(笑)。アブストラクトヒップホップが好きで始めた音楽制作が、エレクトロというか、いまの世界観になるきっかけはあったのですか。

ラストオーダー 明るく踊れるような曲は作った試しがなくて。作っていると自然に哀しい感じになるというか・・・叙情系とかいわれます(笑)

――作っているときは、切なくなったりするんですか。

ラストオーダー いや、全然切なくないですね。作っているときは「無」っていうか。あんまり感情移入みたいなことはしないですね。思い浮かべたとしても全然関係ないことで、哀しいことを思い描いたりはしないです。

――Seihoさんは質感とかマテリアルを浮かべながら、[.que]さんは風景を浮かべながらとか、制作方法はみなさんいろいろですけど。ラストオーダーさんはどうやって曲を作っていますか。

ラストオーダー 風景とかは見えていないですね。完成系が浮かんで作っているので、それに近づけようって感じです。ピアノとかで気に入ったフレーズやメロディを作っては貯めて、そこに音を足すような感じですね。

――どちらかというと音楽的なアプローチなんですね。

ラストオーダー そうですね。でも、最近はクラブでライブして欲しいと言われることが多いので、4つ打ちの曲も多く作っています。僕は低音をどう鳴らすかとか、音圧をどうするとかが苦手なので、結局4つ打ちもウワもの(メロディ)から作ることが多くなってしまうのですが。

――ボーカルものや声のサンプルを取り入れた楽曲が多いですけど、メロディ先行だからなんでしょうね。やはり歌ものは好きですか?

ラストオーダー そうですね。本当は歌を入れたかったけど断念して、ボイスサンプルを入れることも多ですね。『Allure』では、畑の違う3人のボーカルに参加してもらって。Pianaさんはエレクトロ系の方で、Annabelさんはアニメソング系、秦千香子さんはバンドをやっていた方です。Pianaさんとは今回初めてやらせていただいて、好きなアーティストだったので嬉しかったです。いつか、歌ものだけのアルバムとか、ヒップホップのアルバムとか全曲声が入ったものをやってみたいですね。

保存のときのタイトルで曲の方向性が決まる

――是非、聴いてみたいです。ちなみに、曲のタイトルは出来上がってから作るタイプですか。

ラストオーダー メロディを作っているときは考えていなくて、それを保存するときにタイトルというかファイル名をすごく悩みます。そこで方向性が決まるというか、わりとそのときが重要かもしれない。後半戦の作業が明確になるんで。あとは、ネットにアップするときに画像を一緒にあげるんですけど、そこで最終的に決まる感じです。

――SHIPS MAGなのでファッションの話を聞きたいのですが、洋服はお好きですか?

ラストオーダー そうですね、好きです。高校生の頃はアースカラーしか着ないような感じでしたけど。いまは、SHAREEF(シャリーフ)っていうブランドが好きですね。いつのコレクションを見てもかっこいいんです。

――いま欲しいアイテムはありますか。

ラストオーダー バケットハットとか欲しい。

――では最後に、今後の活動を教えてください。

ラストオーダー The Wedding Mistakes(ウェディングミステイクス)というユニットをやっていて、そのアルバムが、2月18日に出ました。音楽的には、広く言えばエレクトロニカというかチルアウトというか。クラブっぽいサウンドもあるので是非聴いてみてください。

――今日はありがとうございました。

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LASTorder (ラストオーダー)

トラックメーカー。
1993年生まれ。17歳(2010年)のときにShing02「Parallel Universe」のRemixを手がけたことで話題に。2012年には、cokiyuの「Haku」のコラボレーション・シングルに参加。2013年2月に1stアルバム『Bliss in the loss』を発表。その後、数々のRemixや楽曲提供をおこないながら、同年11月にフリーダウンロードアルバム『Unreal Dialogue』をリリース。2014年7月には、2ndアルバム『Allure』をPROGRESSIVE FOrMより発売するなど、ハイペースに創作活動をおこなっている。

http://lastorder-kt.tumblr.com/

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The Wedding Mistakes
『Virgin Road』

¥1,852(+TAX)
Faded Audio

LASTorderとMiiiからなる、才能溢れる若きユニット。彼らがかつて配信限定でリリースしたポップ・エレクトロニカ/ポストロックの名作が、リマスター+ボーナストラックで待望のCD化。全13曲を収録。

http://theweddingmistakes.com/virginroad/

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