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スタイリスト MASAH

SHIPS JET BLUE

ファッションだけではなく、アーティストのスタイリングまで幅広い活躍をしつつ、
圧倒的な存在感と一際異才を放つスタイリストMASAH。
そんな彼独自の真相に迫るべく取材班一行は直接、彼の自宅へと取材を敢行した。


MASAHの住むマンションに着き、まず目に入ったのはスタイリストとして普段に欠かせない足となる車だ。その選び抜かれた彼らしいセンスを感じる車について拘りを聞いてみた。

まさか自分がポルシェにに乗るとは思ってもみませんでしたけど(笑)。車に限らず時計はもちろん、買い物で高額になればなるほど信じられないぐらいリサーチします。根が貧乏性なので100%に近い納得がないと購入できないんです(笑)。ポルシェである一番の理由はエンブレムがゴールドだからです。実は車のエンブレムってほとんどシルバーですよね?HIP HOP育ちなのでそこは譲れなかったです。あとは色です。ポルシェと思ってもベンツもトヨタも徹底的に調べた上で上品で変な色が多いのがポルシェだったんです。写真ではわかりずらいですがこのカイエンはダークオリーブメタリックと言って光の加減でグリーンに見えるんですよ。他に気になったのはマカダミアメタリックと言う茶色もいいです。

ホイールは実在するカイエンのオフロード車のトランスシベリアがメタリックグレーの車体にこのオレンジを履いていたのにやられました。カイエンと決めても911からケイマンまで案の定徹底的に調べて、最終的にカイエンは太ったカレラ扱いです。だから白いカイエンに赤いホーイルで黄色のキャリパーとかもいいですね。不可能を可能にして下品を上品にして最後は笑われる事に全力をそそいでます。無駄な努力は嫌いじゃないです(笑)。

昔と違って今はほとんど車の中では音楽を聞きません。一番考える場所がいつのまにか車内になっていたので居住性も求めるとカイエンは正解だったと思います。 今は更なる学習の為にコンパクトカーも狙ってます。常に対局にあるものは車に限らず意識するよう心がけるようにしてるんです。アバルトの695トリブート フェラーリや新しいオレンジ色のスマートとかかっこいいですよ。そういえば近々全ての銀歯を金歯に変えようともおもってます(笑)。B-BOYなんで。見栄っ張りなんです。


彼の探究心の深さから拘りのコレクションの時計、彼が何故時計に魅せられ、またファッション的感覚としてもどう捉えているのかについて伺った。

時計、好きですね~。大好きです。欲の塊ですよ。 時計の数だけ婚期を逃したかも(笑)。初めて買ったロレックスはコンビのGMT MASTER Ⅱ。ダイヤとルビーが入ったブラウンベゼルの物で、はじめてのEXILEのツアーの後、買うならキャッシュだと思ってATMでおろしたあと緊張してATMに通帳とカードを忘れたのを覚えてます。そしていつかは金無垢をと目標の下一生懸命働き、続いて同じくGMT MASTER Ⅱの金無垢を手に入れました。あの感動と周りの冷ややかな目は今でも忘れられませんね(笑)。 ほどなくして絶対に見てはいけないと思っていたアンティークの世界にのめり込みました。初のアンティークはデイデイトのゴールド。マットブラウンの文字盤にバーク仕上げのブレス。しかも生まれ年の1977年製。アンティークは一度手を出したら現行品は買えなくなりますよ。味わい深いというか奥深いというか。そして欲深くて根が貧乏性の僕は得意の徹底リサーチで日本以外の時計屋も調べあげるんです。

話はちょっとズレますが、何かを探したり調べる事によって結果的にそれ以外の事を学んだ自分が多分すごい好きなんです。どうしても欲しい時計がベルギーにあって、ベルギーまでの旅程を調べたりその場所のホテルやおいしい物を探したり、マイルと相談してどこを経由するのが早いとかどの便が新しい機種だとか提携している航空会社のメニューとか、時計に始って結果的に沢山の事を学ぶとその時計にもっと価値があるように思えて愛着もわくんです。無理矢理大切にする術ですね(笑)。そんな理由で福岡まで買いにいったのが一番気に入っているGMT MASTERのブラウンで、欲をいえば針の状態や全体のバランス的にもうワンランク上がいいのですが、又その欲が深夜の徹底リサーチに変わるんです。あとは他の人に買われたくないという気持ちで買った(笑)GMT MASTERのブラックとコンビ、自分では信じられない衝動買いをしてしまったパテックフィリップの通称ハバナ ゴンドーロとオーバーホール中のパテックのノーチラスです。僕はこれらをまとめて最近「頭金」と呼んでます。ちなみにクロムハーツは「養育費」と呼んでいて、状況により「慰謝料」に変わる可能性もあるので細心の注意をはらってます(笑)。半分冗談ですが、こういう買い物の仕方は間違ってなくはないのかもしれませんよ。このご時世。僕の見栄っ張りは景気に左右されるような薄っぺらな物ではないんで。


彼らしい几帳面さが出ている洗礼された部屋、天井が高いメゾネットタイプの気持ちの良い空間にもスタイリストとしてだけではなく、彼本来の姿を映し出す拘りがある。何故都心から少し離れたこの場所を選んだのか聞いてみた。

まさに見栄っ張りの真骨頂でしょう(笑)。なぜなら誰にも見せないものですから。普通。僕の見栄は張る必要があるから張ってるんですが家に関してはその必要は無いですから。強いて言えば僕が毎日のように「お持ち帰り」をしていればその意味は成立するのですが、何よりも好きでもない人に汚されたくないんで。車も時計もそうですが、いつかこんな暮らしがしたいという若かりし頃の想いを実現させた達成感に浸る重要なアイテムだと勝手に思い込んでます。 さらには今のこの環境は永遠ではなくこれを維持する事、もっと高いステイタスを手に入れる事を目標として自分に言い聞かせる発奮材料とも言えますね。


杉並のはずれですが120平米のメゾネットでリビングの天井は5メートルあります。そこが一番のポイントです。天井が高くて階段があればもっと狭くてもいいです。そしてもう一つのポイントは想像以上に家賃は安いです。誤解を招きたくないので(笑)。杉並のはずれですから。僕は青森で生まれて仙台、福島、神奈川、千葉、東京と自衛官の息子らしく引っ越しが多くて、最後の実家の場所が高井戸でその辺りに慣れ親しんでいたのと絶対に譲れないのが渋谷・原宿あたりまで車で最低でも30分はかかるという事なんで、杉並という場所にストレスを感じた事はないです。移動が好きなんですよ。気持ちを整理できるじゃないですか。だから家の階段もそう言う理由なんです。1階と2階で気持ち切り替えるというか。そうやって条件を整えると自分をコントロールする為にオンとオフの切り替えを場所によって段階的にできるんです。借りる時は大変でしたね。気になったのが騒音で。スタイリスト一寝付きが悪いので、まず内見を夜の12時にさせてもらってその時間帯の騒音をチェックをして、次は防音カーテンを持ち込んでみたりして。結局それ以上に物件が気に入ってしまったので何とかしようと思って。で、防音ガラスに変えようとしたらルールでダメらしく最終手段として窓を全部埋めました(笑)。木材と防音材と壁紙を貼って。メゾネットなんで最低限の光は確保できるので大成功でしたよ。
家具はほぼカトリーヌ メミです。無機質で存在感が嫌味じゃない僕と真逆な所が落ち着きます。フランスのブランドでアフリカやニューヨークへの意識が強い所もいいんですよ。 誤解を招きたくないのでちゃんと言っておきますが家具はセール狙いでほとんど半額で買ってます(笑)。何度も言いますが僕がとんでもない見栄っ張りだと言う事を忘れないで下さい。そしてとても母親に似ています。


最後に彼のファッションに関する話や、スタイリストとしての自分のあり方、他のスタイリストと又一際違った彼ならではの個性について話してくれた。

はっきりと恥ずかしげもなく言いますが、僕はとんでもなく周りを気にします。なんならみなさんの年収を聞いて廻りたいぐらいです(笑)。なんらかの物差しがなければ本当の自分の価値と価値観が曖昧じゃないですか。周りを気にしないで、やりたい事をやって、結果も気にしない。は、わかります。周りを気にしないで、やりたい事をやって、結果は気にする。は、ちょっとちがいませんか?周りを気にして、やりたい事をやって、結果を気にする。臆病なようですがクリエイターとして仕事をするというのはどういう事かを考えながら働いてます。ただそれをおもてに出してしまうと人によっては弱さとなって見えるから、だから僕は見栄を張るんでしょうね(笑)。スタイリストに限らずたくさんのクリエイターの方を見ていると経験が全てなんだなと思います。僕は僕にしかできない経験を武器というかネタにしなければいけないし、その為に消費もしています。誰もが夢は叶えたいと思うし、目標は達成したいと思いますが、憧れは憧れのままでいいと思うんです。だから僕はフェラーリには乗れないし、デイトナも買えないんじゃないですかね(笑)。スタイリストに憧れてた頃、たくさんの先輩方に夢と目標を与えられて今があるのでできれば僕も後輩にとってそういう存在の先輩になれればいいなと最近うっすら思っていたんですけど、こないだ(5月10日)誕生日だったんですが、後輩から誰一人としておめでとうございますの連絡は無いという一つの結果は出ました。結果を気にするタイプなんで僕。一応(笑)。


プロフィール

STYLIST MASAH (tsuji management)

1977年 東京都生まれ、
2000年 三田真一氏に師事、
2003年 独立し、活動開始。

EXILE、秦基博、SEAMO、山下智久などのミュージシャンをはじめ
さまざまなファッション誌、カタログ、広告等で活躍。
雑誌メンズ ノンノでは連載を執筆中。
http://www.tsujimanagement.com/

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